雑木と歩む庭

雑木の庭でのガーデニング記録

バラ 'ブリーズパルファン' 2023年

品種選び

この庭の初めてのバラとして'スノーグース'を2022年春に迎え、ほぼ無農薬管理でも花を楽しめたことで、次のバラを庭に入れたくなりました。

ripense.hatenablog.com2本目のバラとして、一期咲きながらサクラのような淡いピンクの花がこぼれるように枝垂れる ’ポールズ ヒマラヤン ムスク’に憧れはあったのですが、大きくなりすぎると困るので断念しました。

そこで、花が似ていて小型のつるバラとして利用でき、香りも良く、耐病性あり、四季咲き、とのことなのでイタリア バルニ社作出のシュラブ 'ブリーズパルファン' に狙いを定めました。

苗の購入~芽出し

'ブリーズパルファン' を取り扱っている園芸店は多くないようですが、三重県の「赤塚植物園」からネット購入することにしました。

購入時の株姿 2023/1/27

バラ購入の経験はモッコウバラと'スノーグース'だけですが、太いシュートが4本、細いシュートが2本の大苗で、しっかりとした株だと思いました。また、大苗でも6号鉢で発送するショップが多い中、7号鉢に植えられているので出荷したシーズン(翌2月まで)は植替え不要とのことでした。細かい点ですがスリット鉢が通常のグリーンではなく、グレーなのも個人的に好印象でした。

2023/2/23

霜に当たらないよう軒下で管理したところ、2月下旬には芽出しが始まりました。

2023/3/11

「バラの家」の品種紹介では、「トゲは普通」とのことですが、トゲなしのモッコウバラとトゲの少ない'スノーグース'しか栽培したことが無かったので、最初のうちは痛い思いをしました。その後、固まったトゲはハサミでカットしています*1

春花

2023/4/23

4月下旬には沢山の蕾が上がってきたので、玄関先の寄せ鉢に加えました。

2023/5/4

2023/5/4

5月に入って咲き始めました。咲き始めは比較的はっきりしたピンクで、雑木中心の我が家の庭には派手すぎるかなという印象でした。

2023/5/7

2023/5/7

開花後、数日で花色が抜けていき淡いピンクに。個人的にはこのぐらいの花色が好みです。
'ブリーズパルファン'という名は「香るそよ風」という意味だそうで、どの程度香るのか気になります。この株はまだ小さいためか、周辺に漂うほどではありませんが、鼻を近づければ ’スノーグース’よりはしっかりと香りを感じることが出来ました。

2023/5/13

雨の日の様子で、後ろの白バラはアオダモに誘引した 'スノーグース' です。

夏の管理と鉢増し

2023/7/8

ハバチ類の糞と根(表面の白いマルチ材はボラ土) 2023/7/8

ハバチ類の幼虫 2023/7/8

一番花が終わった後は、玄関前から裏手の軒下に場所を移動。その後、次々と蕾が上がってきましたが、樹勢を優先して秋まで蕾のピンチを続けました。

7月に入った頃から、鉢やその周辺に糞が目立ち始め、葉が虫食いになってきました。調べてみるとハバチ類の幼虫が付いていたので、手で除去しました。

鉢増し前の株とローズポット、用土、肥料 2023/7/15

鉢増し前の根鉢 2023/7/15

8号鉢への鉢増し後 2023/7/15

この株を購入した赤塚植物園の説明では、購入時の7号スリット鉢で2月まで鉢増し不要とのことでしたが、7月上旬には十分に根が回っているようでした。早く株を充実させるため、このタイミングで鉢増しすることにしました。

バラの家の「ローズニーム」と「根を育てる肥料」が欲しかったので、これと併せて8号・10号の角深鉢、「プレミアムローズ培養土」を購入して鉢増しに使いました。

元々植わっていた赤塚植物園のオリジナル培養土とバラの家の「プレミアムローズ培養土」は見たところ似た感じでした。それぞれの土を丹念に観察したわけではありませんが、狙っている土の性状も共通する部分があるのかも知れません。

その後、乾燥・昇温・泥はね・コガネムシ産卵の抑制効果を期待してボラ土(宮崎産軽石)小粒で表面をマルチングしています。

施肥は「バラ塾」のお勧め通り、有機系肥料(顆粒状ぼかし肥)と化成肥料をそれぞれ一ヶ月おきと、夏頃に「根を育てる肥料」を与えました。

2023/9/3

植付けた8号鉢を10号鉢でカバーして日射による昇温対策としました。また、シュラブなので暴れ気味の枝をまとめるため、剪定枝を2重鉢の隙間に挿して麻紐で簡単に誘引していました。

秋花

2023/10/9

秋花が咲き始めた10月上旬に誘引を外した状況です。玄関先で花を楽しみたいのですが、このままでは明らかに通行の邪魔です。

2023/11/4

そこで、ワイヤーメッシュを切断してL字に曲げた部材を2つ作って2重鉢の隙間に差し込み、ラウンドトレリス風にして誘引しました。

綺麗に収まったように見えますが、10月9日の写真で右に飛び出している花芽の沢山付いたシュートを不注意で折ってしまい、秋花を2割ほど減らしてしまいました(涙)。

2023/11/4

2023/11/3

春ほどではないですが、秋も房咲きの花芽が沢山上がってきました。

2023/11/4

しかし、気温が高いためか11月頃までチュウレンジハバチの発生が続きました。

2023/11/19

2023/11/25

'スノーグース'の秋花は咲き始めにアプリコットの色味が入るので、'ブリーズパルファン'の秋花も色が濃く出るかと思いましたが、11月下旬の花は却って控えめな色のりで、春花の咲き始めよりも好みの雰囲気でした。

2023/12/22

秋花の花持ちが良いとは言え、花の傷みは当然出てきますが、あまり気にならなかったので最後の一房は年末までそのままにしていました。

一年目のまとめ

2024/1/2

年が明けたところで最後の花をカットしました。紅葉が意外と綺麗なので、剪定・葉落としは急いで行わず、自然に落葉するまでそのままで良いかなと思っています。

基本的に軒下での無農薬鉢管理で、7~10月頃まで週に1回弱の頻度でニープスプレーを散布していました。病害については、うどんこ病は皆無、黒星病は晩秋の葉にちょろっと黒点が見られる程度でした。

虫害については、春の蕾にアブラムシが出ましたが歯ブラシやスプレーで対処できました。春花のバラゾウムシ被害は'スノーグース'よりは目立たなかったように思います。

夏から秋にかけてはハバチ類が出ましたが、花枝がダメになる被害は'スノーグース'よりも少なかったと思います。ハダニの発生は夏からニームを散布するようにしたせいか、殆ど無かったように思います。

虫害はなるべく無農薬管理なので仕方が無いのですが、’スノーグース'よりは虫に好かれにくく、耐病性もより高い気がします。

春花の咲き始めの色が思ったより濃いピンクではありましたが、大苗購入1年目としては十分に楽しむことができました。

花付きが良いのでコンパクトに仕立てても楽しめると思いますが、秋花のように枝垂れさせた方が私の好みに合います。庭に下ろす場所がないので今後も鉢管理ですが、つる仕立てで伸ばしていこうと思っています。

*1:固まったトゲは指で押すと根元から外れますが、トゲの跡が黒くなるので株に悪そうですし、見た目も悪いので止めました。