ヤマボウシの株元に虫のフンが沢山落ちていることに気がつきました。
大量のフンはイモムシや毛虫が発生した証拠です。ヤマボウシを見上げると梢付近の葉は既に相当食べられてしまったようです。
葉裏に緑色の毛虫が取り付いていました。
外来種ヒロヘリアオイラガ*1の幼虫でした。鮮やかな黄緑色の地に青いラインが入っていて、美しいとも思える毛虫ですが、イラガの仲間だけあって毒刺毛を持っているので注意が必要です。
我が家の庭ではイラガの繭を時々見かける程度で実害を感じたことはありませんでしたが、今回は駆除が必要な状況のようです。
脚立を用意し、チャドクガ発生時と同様にキャッチ機能付ハサミで葉ごと幼虫を取り除き、幼虫もハサミでチョッキンとしました。葉裏に隠れているので見つけにくいのですが、探し始めると次々見つかり30-40頭程度は駆除しました。
油断して素手で作業をしていたところ、切り取った葉ごと幼虫が手の甲に落ちてしまい、ビリッとした痛みを感じました。幸い擦っただけのようで、痛みは続かず、当たった部分も特に腫れなどは出ませんでした。
一例だけですが、病気にかかったのか一部が黒く変色して死んでしまった個体もいました。
若齢の間は葉裏から葉脈を残してレース状に食害するようですが、今回のように大きくなると葉の縁から中心部に向かって、深く入り江のように食べ進むようです。
少し前からイロハモミジにもレース状の食害跡があることに気付いていたのですが、犯人を見つけられずにいました。
脚立に上ってよく見てみたところ、イロハモミジにもヒロヘリアオイラガが付いていました。ただし、イロハモミジに付いていたのは3-4頭ほどで多くはありませんでした。
イロハモミジはヤマボウシに比べて葉が小さいので、鳥などの天敵から発見されやすいのかも知れません。
雑木の庭を造って3年目、これまで雑木には木を枯らす恐れのあるカミキリムシ以外、駆除を必要とする害虫は出ていなかったのですが、今年はチャドクガに続いてヒロヘリアオイラガが発生してしまいました。
できるだけ無農薬管理で植物の種類も増やしており、庭の生物多様性は年々増しているとは思うのですが、所詮小さな庭なので時々特定の生物が増えすぎて人間の介入が必要になるのは避けられないようです。
2023/11/12 追記
ヒロヘリアオイラガについては、はてなブログで素敵な庭づくりや興味深い自然観察の記事を「夕菅の日記」で発信しておられる夕菅さんの前ブログ「はるなつあきふゆ夕菅の庭」で、初令幼虫から終令幼虫、繭から羽化に至るまでを捉えた美しい写真と詳細な観察の記録を読むことが出来ます。